SC-7502用 RS-232-C経由 Excel 97版 データ収録マクロについて 岩崎通信機(株) 計測CS部 営業技術Gr. 1998/05/11 1. 概要 本ソフトウェアは, Microsoft Excel 97(以後Excelと表記する)のマクロ機能 を使って, 岩崎通信機(株)製マルチロガーSC-7502で取得したデータを, RS-232-Cインタフェースを通して受信し, 各チャネルの値をリアルタイムに Excelの表計算シートの各セルに表示させるものです. 2. 動作環境 2.1.必要なハードウエア マルチロガー: SC-7502 SC-511 GPIB/RS-232-Cインタフェースオプションが必要. コンピュータ: DOS/V機は動作確認済み. PC-98は未確認だが動くはず. Windows 95が普通に動作するCPUとメモリを搭載したもの. その他: RS-232-Cケーブル, フットスイッチ(必要なら). 2.2.必要なソフトウェア OS: Microsoft Windows 95 アプリケーション: Microsoft Excel 97 処理言語: Microsoft Excel 97 Visual Basic for Apprications Edition(VBA) 3. 必要なファイルとケーブル SC7502XR.BAS: Excel 97 VBA モジュールファイル SERIAL.BAS: シリアル通信ポート用標準ライブラリ SC7502XR.TXT: SC7502XR.BASの説明書(このファイル) RS-232-C クロスケーブル(RS/CSによるフロー制御ができるもの) PC-98用:VCR-IL25FF(東京ニーズ製),KRS-109K(三和サプライ製) DOS/V用:NCR-AR1(東京ニーズ製) 4. 使用方法 使用するコンピュータに Excel 97 がセットアップされていることを確認して ください. セットアップの方法は Excel 97 のマニュアルを参照してください. 4.1.ファイルの読み込み まず Excel 97 を起動すると Book1 の計算シートが表示されます. このメニューバーにある「ツール(T)」のサブメニューの「マクロ(M)」の 「Visual Basic Editor(V)」を選択します. すると Microsoft Visual Basic - Book1 のフォームが現れますので,この メニューバーの左部分にある「ファイル(F)」のサブメニュー「ファイルのインポート(I)」 を選択し,この VBAProject に必要なファイルとしてあげた,拡張子が".BAS"の 二つのファイルを読み込みます. モジュールファイルはプロジェクトのモジュールホルダに読み込まれます. このあと「ファイル(F)」サブメニューの「終了してMicrosoft Excelへ戻る(C)」 を選択し計算シートを表示させます. 4.2. データの集録 データの集録方法には二通りあり,一つは[INTERVAL]キーで設定した時間間隔 で「SCAN測定」を繰り返し,自動的に測定記録を実行するもので「定時集録」と 呼んでいます. 他の一つはSC-7502の背面にある入力を使って,測定させ,その時の 測定値をセルに記録していく「TRG集録」です. これらの集録を開始させるには,メニューバーにある「ツール(T)」のサブメニ ューの「マクロ(M)」の「マクロ(E)」を選択します. これにより「マクロ」フォームが表示されるので,マクロ名の一覧から 「定時集録開始」あるいは「TRG集録開始」を選択・実行させます. はじめに,マルチロガーの設定指示のメッセージボックスが表示されますので 指示どおりに設定してください(9600bps, 8bit, NonParity, LF). このあとSC-7502と正常に通信ができれば,リモートのインジケータ他が点灯し 動作を開始するでしょう. もし何かの要因で通信に失敗した場合「この端末使用できません」または 「Timeout」などのメッセージを出します. 前者は大概コンピュータのシステムの問題で失敗した場合で,後者は接続方法 (ケーブル)やデータ信号速度の問題で発生します. ノート型パソコンでは,メッセージボックスに IWATSU,SC-7502 と表示されず, *IDN? などと表示された場合は, シリアルポートが「内蔵モデム」に使われて いる可能性があります. そのパソコンのハードウエアマニュアルを調べて, シリアルポートがコネクタ 経由で使用できるよう設定しなおしてください. 後者の場合は,ケーブルの接続が正しいか,SC-7502が指示どおりに設定されて いるかなどを調べてください. 正常に動作していれば, 現在選択されているセル(アクティブセル)の位置から 順に,測定に使用しているチャネル情報がセルに入力されていきます. つづいてスキャン測定が実行され,測定の日付と時間および各チャネルの測定 値データが順次各セルに入力されます. あとは,ロガーのINTERVALで設定した時間間隔で,繰り返し自動的に測定動作が 行われます. 測定動作を終了したい場合は開始したときと同様,マクロ名の一覧から 「集録終了」を選択・実行させます. マクロ名の一覧に「取扱説明」がありますが,これは簡単な機能説明をすると ともに,岩通の著作権表示と,マクロの日付を表示するものです. 4.3. 収集後の処理 収集し各セルに必要なデータが格納されたら,そのまま「ファィル(F)」メニューの 「名前を付けて保存(A)」で保存しても良いのですが,このままだとファイルの サイズが大きくなってしまいます. 翌日も続けてデータを取り続ける場合を除いて, 4.1.ファイルの読み込みで VBAProjectに追加した,二つのファイルは削除してしまいましょう. またメニューバーの「ツール(T)」→「マクロ(M)」→「Visual Basic Editor(V)」を 選択し, Microsoft Visual Basic のフォームを表示し, VBAProject のモジュ ールフォルダにあるモジュールをクリック選択し,「 の削除(R)」で 二つとも整理します. データの集録を頻繁に行う実験の場合, 「4.1.ファイルの読み込み」が完了し た時点で, Excel用のテンプレートファイルとして一つだけ保存しておくと良い でしょう. 次からは,このテンプレートを呼び出すだけですぐ測定ができます. もちろんこのブックには,データを集録する「マクロ」が含まれたままになっ ています. もしあなたの Excel がマクロウイルスをチェックするオプションが選択され ていると,マクロを有効にするかを聞いてきますので,「マクロを有効にする」 を選択してください. 4.4. 使用上の注意 マクロで集録を実行中に Excel のメニューバーをクリックしメニュー選択状 態やセルの編集状態のままだと,測定時間になっても測定の実行ができなくなり ます. これらの状態から抜け出すまで一分間は待ちますが,これを超えるとタイムア ウトとしてその時点で集録を終了してしまいます. また測定した値は,現在のアクティブセルに記入されますので,理由もなく アクティブセルを移動させないでください. 一度正常に実行できた測定系で,中断後再開時に「シリアルポートが使用でき ません」のメッセージが出てしまったら, Excel だけでなく Windows 95 も再 起動してください. これはバグですが, たまにしか発生しないので,原因がつかめていません. 5. 著作権について 本マクロプログラムの著作権は,岩崎通信機(株)にあります. 当社に無断で,コードを改ざんすることは一向に構いませんが,プログラム中に 表記している Copyright(C) IWATSU ELECTRIC CO., LTD. の記載を削除するこ とを禁じます. 変更を加えた人の著作権表示と併記するようお願いします. 6. サポート体制 本マクロプログラムについての,不具合などにつきましては,下記の連絡先に お問い合わせ願います. ただし,サポート対応の期間は,本ソフトウエアの公開後一年間とさせていただ きます.(「取扱説明」の日付を参照ください) 〒168-8501 東京都 杉並区 久我山一丁目 7-41 岩崎通信機(株) 計測事業部 計測CS部 営業技術グループ 担当: 鳥居 俊宏 Phone: 03-5370-5204 Facsimile: 5370-5258 e-mail: torii@iwatsu.co.jp 7. バージョン情報 1998/02/12 初版発行 1998/02/19 無限ループ突入防止対策 1998/03/10 EXT TRIG による集録を追加 1998/03/23 取り扱い説明の追加 1998/04/22 このファイル(SC7502XR.TXT)の修正 1998/05/11 メッセージ表示の改善 Copyright(C) IWATSU ELECTRIC Co.,LTD 以上