=============================================================================== DS-88xxシリーズ(Bringo) RS232サンプルプログラム(V1.01)の使用方法 2004年6月 岩通計測株式会社 技術部 =============================================================================== ■1.概要  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ このサンプルプログラムは、DS-88xxシリーズ(Bringo)をRS232で遠隔操作するための プログラムを Microsoft Visual Basic .NET 2003 で作成したものです。 ■2.動作環境  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ・PC :IBM PC/AT互換PC ・OS :Windows2000/XPにて確認済み ・開発言語:Microsoft Visual Basic .NET ・開発環境:Microsoft Visual Studio .NET 2003 Microsoft .NET Framework 1.1 ・DSO :岩通計測社製 DS-8812/8812P/8814/8814P/8822/8822P/8824/8824P ・I/F :RS-232Cクロスケーブル ■3.機能  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ このサンプルプログラムは、以下の機能を有します。 1) コマンド/クエリの送受信と履歴表示 2) 波形データの受信(ASCII/BINARY転送)と表示 3) 波形データをASCII変換してファイルへ保存 ■4.使用方法  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 1) RS232_VBNET.exeを実行すると“RS232条件設定”ウィンドウが表示されます。 ウィンドウ内の以下の設定項目を入力し“開始”ボタンをクリックしてください。 ・ポート番号 :ご使用されているPCのCOMポート番号を設定して下さい。 ・ボーレート :DS-88xx本体の設定と合わせてください。 ・受信バッファサイズ:デフォルトで2048が設定されます。 波形データ転送にて受信バッファオーバフローエラーが発 生する場合は、これより大きな数値を設定してください。 ・データビット :DS-88xx本体の設定と合わせてください。 ・デリミタ :DS-88xx本体の設定と合わせてください。 2) 1)の操作を行うと“DS-88xx RS232サンプルプログラム (VB.NET版 Ver.1.00)” ウィンドウが表示されます。 このウィンドウでコマンド/クエリの送受信(注1)が可能です。 注1:このウィンドウではASCII文字列の送受信だけが可能です。 バイナリデータ受信はできません。 ★コマンド/クエリ送信方法 1. コマンド/クエリ送信ラインに送信する文字列を入力して下さい。 2. “送信”ボタンをクリックすると、入力文字列がDS-88xxに送信されます。 3. コマンド/クエリの送信結果として、コマンド/クエリ履歴欄(注2)に、 送信コマンド文字列と受信文字列が表示されます。 例:コマンド履歴 Send : *IDN? Recv : IWATSU,DS-8822P,+00000,1.01 注2:コマンド/クエリ履歴欄はオートスクロールされません。 3) 2)の“DS-88xx RS232サンプルプログラム (VB.NET版 Ver.1.00)”のウィンドウで “波形転送フォーム”ボタンをクリックすると"波形表示"ウィンドウが表示されま す。 このウィンドウでは、以下の操作が可能です。 ・波形データの受信(ASCII/BINARY)と表示 ・波形データをASCII文字へ変換しファイル保存 ★波形データ受信方法 1. 波形データ受信に関する以下の設定を行って下さい。 それぞれのボタンをクリックすることによりDS-88xxに各項目が設定され設定 した結果が読み出され表示されます。 ・メモリ長 : SHORT,LONG のいずれかを設定します。 ・転送フォーマット : ASCII,BYTE,WORD のいずれかを設定します。 ・転送バイト順序 : H/L,L/H のいずれかを設定します。 ・読み出し先頭番地 : 0,24,2400 のいずれかを設定します。(注4) (任意の値を設定することも可能です。) ・転送データ数 : 500,1000,50000,100000 のいずれかを設定します。 (任意の値を設定することも可能です。)(注3)(注4) ・転送ディレクション: CH1,CH2,CH3,CH4 のいずれかを設定します。 ・転送ステップ数 : 1,2,4,8,16,32,64,128 のいずれかを設定します。 ・演算種別 : OFF,ADD,SUB,MULT,FFT のいずれかを設定します。 ・FFT Source : CH1,CH2,CH3,CH4 のいずれかを設定します。 ・FFT Points : 1024,4096 のいずれかを設定します。 ・FFT Window : RECT,HANNING,FLATTOP のいずれかを設定します。 ・自動測定A : 以下の項目のいずれかを設定します。 NON,OFF CH1,TR CH2,TR CH3,TR CH4,TR CH1,TF CH2,TF CH3,TF CH4,TF CH1,VRMS CH2,VRMS CH3,VRMS CH4,VRMS CH1,VMEAN CH2,VMEAN CH3,VMEAN CH4,VMEAN CH1,FREQ CH2,FREQ CH3,FREQ CH4,FREQ CH1,PERIOD CH2,PERIOD CH3,PERIOD CH4,PERIOD CH1,+PW CH2,+PW CH3,+PW CH4,+PW CH1,-PW CH2,-PW CH3,-PW CH4,-PW CH1,DUTY CH2,DUTY CH3,DUTY CH4,DUTY CH1,+PEAK CH2,+PEAK CH3,+PEAK CH4,+PEAK CH1,-PEAK CH2,-PEAK CH3,-PEAK CH4,-PEAK CH1,P-P CH2,P-P CH3,P-P CH4,P-P CH1,TOP CH2,TOP CH3,TOP CH4,TOP CH1,BASE CH2,BASE CH3,BASE CH4,BASE CH1,T-B CH2,T-B CH3,T-B CH4,T-B NON,DELTAT CH1&2,SKEW CH3&4,SKEW CH1&3,SKEW CH1,AREA CH2,AREA CH3,AREA CH4,AREA CH1,CVRMS CH2,CVRMS CH3,CVRMS CH4,CVRMS CH1,CVMEAN CH2,CVMEAN CH3,CVMEAN CH4,CVMEAN CH1,+OSHOT CH2,+OSHOT CH3,+OSHOT CH4,+OSHOT CH1,-OSHOT CH2,-OSHOT CH3,-OSHOT CH4,-OSHOT CH1,+PULSE CH2,+PULSE CH3,+PULSE CH4,+PULSE CH1,-PULSE CH2,-PULSE CH3,-PULSE CH4,-PULSE 注3:“波形表示”ウィンドウでの波形表示画面はメモリ長により以下のよう に表示データ数が固定となっています。 従ってDS-88xxのT/DIV設定により実機での波形表示と本サンプルプログ ラムにて表示した波形が異なる場合があります。 -----------------------+------------------ メモリ長 | 表示データ数 -----------------------+------------------ SHORT | 1000データ固定 LONG | 100000データ固定 FFT波形(1024w演算) | 500データ固定 FFT波形(4096w演算) | 2000データ固定 -----------------------+------------------- 注4:本サンプルプログラムのFFT波形における波形表示での縦軸のスケール は、1Dataを-32768〜32767の範囲のフルスケールで表示します。 従って実機でのFFT波形表示と本サンプルプログラムのFFT波形表示との 見え方は変わります。 例:読み出し先頭番地,転送データ数はメモリ長設定により通常以下の ように設定します。 -------------------+------------------+--------------- メモリ長 | 読み出し先頭番地 | 転送データ数 -------------------+------------------+--------------- SHORT | 120 | 1000 LONG | 2400 | 100000 FFT波形(1024w演算)| 0 | 500 FFT波形(4096w演算)| 0 | 2000 -------------------+------------------+--------------- 2. 波形データ受信コマンド 波形データを受信するためには以下のコマンドボタンをクリックしてくださ い。 ・“波形読み込み”ボタン :DS-88xxで取込まれている波形データを受信 して波形を表示します。 ・“一発波形取り込み”ボタン:DS-88xxのSweep Mode を Single かつ RUN 状態に設定し波形取り込み完了をポーリング します。 この時ポーリング間隔設定項目が考慮されます。 DS-88xxが波形取り込み完了後に波形データ を受信して波形を表示します。 ・“連続波形取り込み”ボタン:“一発波形取り込み”ボタンの動作を繰り返 し行います。 このとき取り込み回数欄が更新されます。 ・“中止"ボタン” :波形データ受信を終了します。(注5) 注5:波形データ受信中は停止いたしません。波形データ受信後に停止します。 ★波形データASCII変換ファイル格納 “波形データASCII保存”ボタンをクリックすることにより、2.で受信された波形 データをASCIIコードに変換しファイル格納を行います。 各波形転送設定状態により以下のように格納されます。 (A)YT波形データを受信した場合 (A)-1:転送フォーマットがASCIIの場合 取込まれたデータが256倍され、ASCII文字データとして転送されその まま保存します。 従って保存されるデータは256倍されたデータとなります。 (A)-2:転送フォーマットがBYTEの場合 取込まれたデータがバイナリデータ(1Data=1Byte)として転送され、 それらのデータを本サンプルプログラムがASCIIに変換してファイル 保存します。 (A)-3:転送フォーマットがWORDの場合 取込まれたデータがバイナリデータ(1Data=2Byte)として転送され、 それらのデータを本サンプルプログラムがASCIIに変換してファイル 保存します。 (この時、転送バイト順序(H/L,L/H)設定を考慮してASCII変換を行いま す。) (B)FFT波形データを受信した場合 (B)-1:転送フォーマットがASCIIの場合 FFT演算結果データが、ASCII文字データとして転送されそのまま保存 します。 FFT演算結果データはdBm値を100倍したデータとなっています。 (B)-2:転送フォーマットがBYTEの場合 転送フォーマットがWORDの場合と同様です。 (B)-3:転送フォーマットがWORDの場合 FFT演算結果がバイナリデータ(1Data=2Byte)として転送され、 それらのデータを本サンプルプログラムがASCIIに変換してファイル保存 します。 (この時、転送バイト順序(H/L,L/H)設定を考慮してASCII変換を行います。) FFT演算結果データはdBm値を100倍したデータとなっています。 ■5.注意事項  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ・本ソフトウェアを参考にして新たなソフトウェアを作ることは自由ですが、以下の件 をご承知おき下さい。 − 本ソフトウェアの著作権は岩通計測機株式会社に属します。 − 本ソフトウェアによって生じたいかなる被害についても責任を負いません。 ・本ソフトウェアの最新バージョンは岩通計測株式会社のホームページに掲載していま す。 http://www.iti.iwatsu.co.jp ・本ソフトウェアを使用してのご意見、ご感想が有りましたら、下記まで連絡してくだ さい。 − 岩通計測株式会社 営業部 フィールドサポート課 − 東京都杉並区久我山1−7−41 − e-mail: info-tme@iwatsu.co.jp ■6.履歴  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ・Ver1.00 2004/5 新規作成 対象機種:DS-8812/8812P/8814/8814P/8822/8822P/8824/8824P ・Ver1.01 2006/18 ファイル保存ダイアログコントロールを変更 以上