1ch 広帯域差動アンプ IE-1165  販売終了

用途

高電圧スイッチング・デバイス(IGBT、FET、GTOなど)のスイッチング波形観測をしたい(IGBTのVceなどの計測)、モータ・ドライブ回路のゲート信号、PWM波形観測をしたい、生産ラインなどのノイズが多い環境下でノイズに強い測定をしたい、高電圧プローブとの組み合わせで差動測定したいなどのシーンで利用される差動アンプ(電圧プローブは別途必要)です。

概要

1CH分の差動入力を持ち、入力信号を10:1で出力します。100:1 プローブを使用すると1000:1の出力信号を得ることができます。(2kVまでの測定が可能)出力は、同軸ケーブルでオシロスコープに接続(50オーム終端)して使用します。200MHzと広帯域ですから、スイッチング・ノイズの観測にもご利用いただけます。

図1:本体差動アンプとバッテリー動作時のDS-5100に添付されている10:1プローブ接続例

図1:本体差動アンプとバッテリー動作時のDS-5100に添付されている10:1プローブ接続例

図2:PHV-1000 100:1プローブ接続測定系

図2:PHV-1000 100:1プローブ接続測定系

主な仕様

型番 IE-1165
入力部 入力 1ch
感度 レンジ 10:1
確度 ±2%
周波数特性 DC~200MHz -3dB
最大許容入力電圧 ±250V MAX.
出力部 出力 1ch出力
出力感度 入力の10:1(50Ω)
出力電位 ±2V MAX.(50Ω)
出力抵抗 50Ω ±2V%
電源部 電源範囲 DC +4.5V~+9.0V
消費電流 約300mA(5V入力時)
質量と大きさ 質量 約0.25kg
大きさ 約110W×約28H×約115D mm
※付属品および突起部を含みません。
環境条件 性能保証温度 23℃プラス±5℃
動作範囲 温度 10℃~35℃、湿度 80%RH(10℃~35℃)以下
保存範囲 温度 -20℃~60℃、湿度 80%RH(+35℃)以下
予熱時間 本器の性能規格は、電源投入から30分以上経過した後の保証値です。

パッシブ・プローブ(電圧プローブ)との組み合わせ例

型番 仕様
SS-0122 100MHz 1/10:1切り替え式プローブ(差動アンプ出力10:1/100:1) DC+Acpeak 600V
PHV 1000 400MHz 100:1 CAT1 1000V ACrmsまたはDC 4000V リードアウトピンなし
PHV 661-L 380MHz 100:1(差動アンプ出力/1000:1) ACrms 2.8kV、VDC incl.pkAC 4.0kV、 Impulse Peak 6KV リードアウトピンなし

高電圧入力にも対応可能な1ch 広帯域差動アンプ

   差動アンプは、高電圧測定・生産現場での小信号測定などあらゆる測定に利用できます。
   なぜ、差動測定をしなければならないのでしょうか?
   (1) ノイズが多い環境で測定する
   (2) 基準電位がGNDレベル(0電位)でない測定ポイントを測定
   

(1) ノイズが多い環境で測定する


図3:シングル・エンド入力形式

図3:シングル・エンド入力形式


図3は、シングル・エンドCH入力の簡易回路を示しています。アンプ入力のグランドと信号源のグランド間に電位差が生じると、ノイズ(VgとVgaの電位差)が重畳され、波形が歪んでしまいます。外部からノイズが飛び込んできた場合もノイズが信号に重畳します。
図4:差動入力形式

図4:差動入力形式


そこで、差動入力形式にします。測りたい信号源の波形は、ノイズが重畳しても信号発生器のグランドに生じるノイズ源やクロストークノイズをキャンセルしてノイズに強い測定ができます。
実際の測定例を図5:シングル・エンド入力測定、図6:差動アンプと電圧プローブの組み合わせによる差動測定に示します。



グランドからの回り込みやクロストークノイズによる影響が観測された。 原因は、測定ポイント近くに装着されていたモータから発生していたノイズであった。

図5:シングル・エンド入力測定

図5:シングル・エンド入力測定



ノイズの影響が減少し、差動測定効果が大きく現れた。

図6:差動アンプと電圧プローブの組み合わせによる差動測定7

図6:差動アンプと電圧プローブの組み合わせによる差動測定

   

(2) 基準電位がGNDレベル(0電位)でない測定ポイントを測定

基準がグランドでない信号レベルの測定ができます。図のIGBTなどのパワー・デバイスを利用した2レベル・モータ・ドライブ回路のハイサイド側のスイッチング波形も計測可能です。弊社取り扱いのPMK社製電圧プローブを組み合わせて、高電圧測定ができます。
図7:レベル・モータ・ドライブ回路例

図7:レベル・モータ・ドライブ回路例


図7の例は、小信号振幅のベースと高電圧が現れるエミッタ間を測定するときの電位を示しています。グランドでない電圧を基準に測定するため、差動アンプと電圧プローブを利用した安全な測定をおすすめします。
高電圧が加わる測定点の測定器のグランド側を浮かしたフローティング測定は、危険です。

インバータのHighside Vce測定など大きなコモンモードノイズが重畳したインバータのハイサイド側の Vgeの測定には、アイソレーションシステムDM-8000をご使用ください。